オガクズ、バーク、モミガラ、イナワラなど、一般的に使用されている副資材の特徴、選定ポイント、おすすめの堆肥施設などお伝えしています。
副資材とは、良質な堆肥を作るために、あらかじめ家畜のふんに混ぜる材料のことです。堆肥舎や、ロータリー・スクープ攪拌で堆肥化を行う場合は、発酵に必要な通気性を確保するために、副資材を使って水分調整を行います。
そのため、副資材は、通気性を高めるための吸水性・保水性があり、安価で大量に手に入るものを使うのが基本。
副資材に何を使うかは、基本的に家畜の種類やふんの状態によって決まります。水分調整の目安は、牛ふんなら水分が70%、豚ふん・鶏ふんなら60%が目安。水分調整の計算を行った上で、適切な材料と量を見極める必要があります。
その種類は、オガクズ・木屑、ワラ類、モミガラ、剪定屑、キノコ廃培地、コーヒー粕、茶粕、果汁粕、ビール粕、パーライト、ゼオライトなど…数え切れないほど。有機質資材と無機質系資材に分けると、次のような特徴があります。
参照元:畜産環境技術研究所(http://www.chikusan-kankyo.jp/ )
家畜ふんより分解速度は遅いものの、乾物分解により、材料中の水分を蒸発させるメリットがあります。ただし、オガクズは、分解に時間がかかり、施設面積が広くなると、コストが上がる問題点も。オガクズに次いでよく使われるもみ殻は、未粉砕だと吸収性が良く、粉砕したものは、通気性改善に良好など、粉砕・未粉砕で異なる性質を持っています。
主に水分の吸収と物性改良に使われるのが、無機質系資材。中でも、ゼオライトは、水分だけじゃなく、臭気を吸着する作用があります。ただし、オガクズなどの有機質資材のように、通気性の確保にはあまり向かないのがデメリット。
副資材にはさまざまな特性があり、水分調整やコストも考慮しつつ、選定しなければならないので、最初からベストな状態を見つけるのは、なかなか難しいかもしれません。
「水分調整をするのが難しい」「副資材にコストをかけたくない」といった場合は、堆肥施設にコンポを導入するのもおすすめです。
密閉型攪拌方式のコンポであれば、断熱密閉された発酵槽で発酵を行うため、水分調整や通気性の確保の必要はなし。副資材の費用もかからないので、ランニングコストの削減にもなります。
水分調整や通気性の確保などの手間なし!
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堆肥化を行う方法は、撹拌に機械を使う方法(密閉・開放)、堆肥舎で堆積する方法の2種類、3タイプ。
どの方法が適しているかは、何を重視するかで異なります。
断熱密閉された円形の発酵槽を使用し、全自動で撹拌作業を行い、堆肥化させる方式
発酵⽇数 (⼀次処理) |
10⽇〜16⽇ |
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施設 必要⾯積 |
⼩規模 |
臭気 対策 |
◎ 容易 |
適⽤ 畜種 |
養豚・養鶏 (酪農) |
初期投資 費⽤ |
⼤ |
材料を定期的に機械で撹拌し、少しずつ移動させながら堆肥化させる方式
発酵⽇数 (⼀次処理) |
30⽇〜60⽇ |
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施設 必要⾯積 |
中規模 |
臭気 対策 |
△ 難しい |
適⽤ 畜種 |
養豚・養鶏 (酪農・肥育牛) |
初期投資 費⽤ |
⼤ |
ショベルローターなどを運転して切り返しを行い、長時間の堆積で堆肥化する方法
発酵⽇数 (⼀次処理) |
30⽇〜90⽇ |
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施設 必要⾯積 |
大規模 |
臭気 対策 |
△ 難しい |
適⽤ 畜種 |
酪農・肥育牛 (養豚) |
初期投資 費⽤ |
少 |
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