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汚泥リサイクルへの堆肥プラント導入事例

近年、注目されている環境問題。今回はそのなかでも汚泥について解説していきます。汚泥は、排水の処理過程で発生する泥状の産業廃棄物の一種で、有機汚泥と無機汚泥があります。処理方法は何種類かありますが、この記事では、堆肥化をおこなう「堆肥プラント」の導入事例についてご紹介します。

各社の堆肥プラント導入事例

汚泥リサイクルをおこなう堆肥プラントにも種類があり、導入する企業によって処理フローなども変わってきます。それぞれの企業の環境に対する考え方や、事業内容による処理フローの違いを、導入事例で確認してみてください。

有限会社ショウエイ環境(中部エコテック社・グリーンコンボC-65ET)

有限会社ショウエイ環境は、環境問題という社会的な問題に対して、廃棄物の収集運搬・中間処理を通じて、循環型社会形成に貢献している企業です。資源の有効利用・廃棄物の抑制・適正処理を基本的な姿勢として貫き、多くの顧客、そして社会全体に対して、環境の安心と安全を提供しています。

ショウエイ環境

引用元:有限会社ショウエイ環境(http://shoei-kankyo.com/hakkou/)

処理フロー

有機汚泥・食品残さの焼却処理に頼らない、微生物の自然な力で発酵させ、臭気対策を完備し、スピーディーな処理方法を確立した処理をおこないます。

食品加工工場・家庭での生ゴミ→収集→グリーンコンボ→肥料や燃料となり自社農場で活用→野菜の収穫→食品加工工場・家庭へ

参照:有限会社ショウエイ環境 http://shoei-kankyo.com/hakkou/

まとめ

グリーンコンボの導入により、汚泥を焼却処理せずに、リサイクルをすることに成功しています。発行処理中も周期対策などが実施されています。リサイクルされた肥料や燃料は、自社農場で有効利用され、収穫物に生まれ変わるのです。

有限会社 オーガニック金ケ崎(岡田製作所・堆肥プラント)

オーガニック金ケ崎は、金ケ崎町、岩手ふるさと農協、民間業者の㈱ジェイネックス及びプラント業者の㈱岡田製作所が出資して運営している企業です。岡田製作所の技術により、生ごみや動植物性残渣を高品質堆肥化しています。

有限会社 オーガニック金ケ崎

引用元:有限会社 オーガニック金ケ崎(https://organic-kanegasaki.com/ukeire.html)

処理フロー

汚泥などを効率的に処理するため、円形発酵槽と平面発酵槽の2つを備えています。また、双方のラインにおがくず脱臭装置を設けるなど、臭気拡散防止に最大限に配慮した施設です。

生ゴミ・動植物性残渣物→発酵槽(脱臭装置)→熟成保管→自然への還元

参照: オーガニック金ケ崎 https://okadass.net/precedent/kanegasaki.html

まとめ

この施設では、汚泥や動植物性残渣物などの他に、一般廃棄物等も処理しています。そのため、効率的に処理するとともに、原料の種類や故障時にも、フレキシブルに対応するため、2つの処理ラインを備えいます。また、堆肥センターでは国内でも珍しく、11年連続黒字化経営している優良堆肥センターでもあります。

株式会社日本殖産(中部エコテック・グリーンコンポ)

日本殖産では、環境問題をテーマとして、持続可能な社会を構築する一員として、産業廃棄物の中間処理、収集運搬、有機肥料の製造販売、土壌改良資材・有機農業資材の販売に取り組んでいます。有機農業、環境保全型農業を応援する企業です。

株式会社日本殖産

引用元:株式会社日本殖産(https://nihon-shokusan.co.jp/relation/)

処理フロー

食品関連事業者→食品循環資源運搬→有機肥料製造→有機肥料使用→農産物→消費者へ

まとめ

日本殖産の有機肥料製造能力は、1日に16.5トンとなています。循環資源である食品廃棄物や植物性残さ等を堆肥化し、有機農業等に利用することにより、安全でおいしい農産物を生産消費するという循環型社会の実現を目指しています。

士別市バイオマス資源堆肥化施設北海道士別市(日本システム化研・オズマニックシステム)

士別市バイオマス資源堆肥化施設では、士別市における家庭系及び事業系生ごみの受け入れを行っています。その処理に導入されているのが 日本システム化研の オズマニックシステムです。このシステムにより、生ゴミの堆肥化が実現しています。

士別市バイオマス資源堆肥化施設北海道士別市

引用元:士別市バイオマス資源堆肥化施設北海道士別市(http://www.ozmasystem.com/mechanism.html)

処理フロー

生ゴミ(水分の調節)→オズマニック(加圧・混練により以下の効果があります。生ごみの被膜化で酸素を届きやすくする・病原菌や雑草の種子、害虫卵を殺死させる・放線菌を活性化させて発酵を促す・寒冷地の厳寒期でも安定的に発酵する)→ハーズコンボ(撹拌・発酵)→堆肥化

参照:日本システム化研 http://www.ozmasystem.com/mechanism.html

まとめ

オズマニックシステムでは、加圧混練装置の「オズマニック」で、生ごみ中の炭水化物(炭素C)を含んだ野菜類と、タンパク質(窒素N)や脂肪を含んだ肉類などを混練します。次に攪拌発酵装置「ハーズコンポ」によって、悪臭や汚水発生の少ない好気性発酵(酸化分解)を促進し、堆肥かしていくのです。

堆肥化の
発酵⽅式は3タイプ

堆肥化を行う方法は、撹拌に機械を使う方法(密閉・開放)、堆肥舎で堆積する方法の2種類、3タイプ。
どの方法が適しているかは、何を重視するかで異なります。

狭い土地でもOK
手軽さ・におい対策を
重視するなら
密閉型攪拌⽅式
(コンポ)
密閉型攪拌⽅式(コンポ)

断熱密閉された円形の発酵槽を使用し、全自動で撹拌作業を行い、堆肥化させる方式

発酵⽇数
(⼀次処理)
10⽇〜16⽇
施設
必要⾯積
⼩規模
臭気
対策
◎ 容易
適⽤
畜種
養豚・養鶏
(酪農)
初期投資
費⽤
中規模の⼟地があり
メンテナンスの容易差
重視するなら
開放式
(ロータリー・スクープ攪拌)
開放式(ロータリー・スクープ攪拌)

材料を定期的に機械で撹拌し、少しずつ移動させながら堆肥化させる方式

発酵⽇数
(⼀次処理)
30⽇〜60⽇
施設
必要⾯積
中規模
臭気
対策
△ 難しい
適⽤
畜種
養豚・養鶏
(酪農・肥育牛)
初期投資
費⽤
⼟地が広く、
初期コストの安さ
重視するなら
堆積式
(堆肥舎)
堆積式(堆肥舎)

ショベルローターなどを運転して切り返しを行い、長時間の堆積で堆肥化する方法

発酵⽇数
(⼀次処理)
30⽇〜90⽇
施設
必要⾯積
大規模
臭気
対策
△ 難しい
適⽤
畜種
酪農・肥育牛
(養豚)
初期投資
費⽤
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