畜糞尿を堆肥化して農地土壌に使う事は、生産性の向上につながります。畜産経営では、大量に出る家畜の糞尿から作った堆肥を、地元農家さんに無料で提供しているところもあるほど。ただ、粉状の堆肥は散布用機器がないと労力がかかり、長期間の保存が難しいといった問題があります。そうした問題を解決するのが、堆肥のペレット化です。
ここでは、堆肥のペレット化のメリット、おすすめのマシン、良質な堆肥を探している耕種農家さんと、良質な堆肥を使って欲しいコンポユーザーさんを繋ぐマッチングサイトについてご紹介します。
ペレットは、畜ふん尿などの有機物を発酵させてできた堆肥を固形状に成型したもので、長さは20~50mm程度、直径は6~8mm程度の円柱状のものです。
堆肥をペレット状にすることで、手が汚れにくく扱いやすく、保管・運搬が楽になるほか、利用農家はベレットを事前に購入し、農作業に合わせて散布する時期や量などを調整することができます。
同一成分量で散布する重量も減少し、農家では定番となっている化学肥料の散布機のブロードキャスターやライムソワーで散布が可能になるので手間がかかりません。均一に散布しやすく、散布時の粉じん発生量も少なくなります。また、雨などで一気に流出することがなく少しずつ土壌に染み込んでいくので、土にとっても良いものとなります。
ペレット堆肥の保管設備には予備乾燥ハウスや成型処理機械が必要となりますが、ぎゅっと凝縮されるので堆肥貯蔵容積が半分以下なり、結果的にはコストカットになります。
ペレットは、ペレタイザーと呼ばれる専用機を用いて堆肥を高圧で圧縮成型します。熱を加える事で細胞膜を破壊し、成分を溶出させて固形化。自動袋詰め機で袋詰めすることで、保存と移動を楽にします。ペレットの表面は溶出した成分でコーティングされたような状態になるので、長期間の貯蔵にも適しています。
ペレット化するための専用機は各社から販売されており、そのサイズも小型から大型まで設置スペースと容量に合わせてさまざま。ペレット製造に場所をあまりとれない場合は、小スペースに設置できるタイプもありますので、後から設備追加するのも難しくありません。
中部エコテックから販売されている「マスコン」などはコンパクトタイプで場所を選びません。しかも、コストダウンを可能にした自動造粒機で、耐久性に優れているのでランニングコストも良いです。輸送時に型崩れしにくい、機械蒔きに適した弾力性のあるペレットを製造します。
⼟づくりのために堆肥を積極的に利⽤したいと考えている農業者が5割以上存在するのも事実です。※
そこで、便利なシステムが良質な堆肥を探している耕種農家さんと、良質な堆肥を使って欲しいコンポユーザーさんの結びつきを応援するマッチングサイト「e compost(イーコンポスト)」。都道府県と家畜の種類を選択するだけで、金額から堆肥の形状、成分、配送方法と荷姿と細かい堆肥情報が表示されます。
中部エコテック株式会社が開発・運営
このシステムを開発したのは、発酵処理機「コンポ」の製造・販売をおこなっている中部エコテック株式会社。堆肥の利用と流通の活性化のためにスタートした取り組みで、購入は耕種農家さん限定。また、堆肥の提供掲載を考えている方は、サイトから申し込むことができます。身近な場所に良質な堆肥を探されている方、堆肥を使ってみたいと考えている方にはおすすめです。
キャベツ農家がメインですね。あとは長ネギ農家やニンジン農家。葉物野菜の農家様が多い印象です。 堆肥にもみ殻が入っていることで土が柔らかくなることや、散布しやすくなるとのことで耕種農家様からは喜ばれています。
有機野菜など、こだわって野菜を作られている方にご利用頂いています。