密閉型攪拌方式(コンポ)の堆肥化の特徴、メリット、デメリット、価格・コストなど、詳しくお伝えしています。
狭い土地でもOK!自動化・におい対策を重視したい方におすすめ
密閉型攪拌方式(コンポ)は、養豚や養鶏の糞尿、食品残渣、有機汚泥を対象とした、堆肥化方式のひとつです。その名の通り、断熱密閉された円形の発酵槽を使い、内部にある撹拌羽根と通気によって材料を発酵させます。密閉されたマシンの中で堆肥化を行うので、臭気対策がカンタンにできるのが大きな特徴。二次処理まで含めると、平均1~3ヶ月ほどで有機質肥料の製造が可能です。
本体の配管を脱臭装置に繋ぐか、チップ脱臭、軽石脱臭などのカンタンな方法で、糞尿やゴミの嫌な匂いを抑えられます。畜産農家では、ふんの臭気対策としても密閉型は多く選ばれています。
1基あたりの設置スペースは、6mx7mほど。3重断熱構造のタンクで、発酵熱を有効利用して急速発酵させるため、省スペースで利用できるのが魅力です。
開放型発酵機や堆肥舎とは違い、冬場や寒い地方でも使えます。コンポストが密閉されているため、天候や気温による影響を受けることはなく、一年を通して安定した運転が可能です。
微生物発酵のため、運用は基本的に電気代だけでOKなので、副資材の購入費用などはかかりません。(※コストは発酵機・原材料・水分により変化します。)
製造機の種類にもよりますが、材料の投入・取り出しはボタンひとつで操作が可能。それ以外は無人運転できるので、人員コストを削減できるのも嬉しいメリットです。
高音で発酵させる密閉型攪拌方式では、水分を40%以下に減らせるため、一次発酵後に虫が発生する心配がほとんどありません。
発酵機の中では、初期費用は最も高く、導入には1,000万円以上の費用がかかります。ただし、開放型や堆肥舎と比べると、運転にかかる資材費や薬品燃料が少なく済み、ランニングコストは、3種類の堆肥化方式の中では、最も安くなります。
堆肥化を行う方法は、撹拌に機械を使う方法(密閉・開放)、堆肥舎で堆積する方法の2種類、3タイプ。
どの方法が適しているかは、何を重視するかで異なります。
断熱密閉された円形の発酵槽を使用し、全自動で撹拌作業を行い、堆肥化させる方式
発酵⽇数 (⼀次処理) |
10⽇〜16⽇ |
---|---|
施設 必要⾯積 |
⼩規模 |
臭気 対策 |
◎ 容易 |
適⽤ 畜種 |
養豚・養鶏 (酪農) |
初期投資 費⽤ |
⼤ |
材料を定期的に機械で撹拌し、少しずつ移動させながら堆肥化させる方式
発酵⽇数 (⼀次処理) |
30⽇〜60⽇ |
---|---|
施設 必要⾯積 |
中規模 |
臭気 対策 |
△ 難しい |
適⽤ 畜種 |
養豚・養鶏 (酪農・肥育牛) |
初期投資 費⽤ |
⼤ |
ショベルローターなどを運転して切り返しを行い、長時間の堆積で堆肥化する方法
発酵⽇数 (⼀次処理) |
30⽇〜90⽇ |
---|---|
施設 必要⾯積 |
大規模 |
臭気 対策 |
△ 難しい |
適⽤ 畜種 |
酪農・肥育牛 (養豚) |
初期投資 費⽤ |
少 |
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